北京から東京の教壇へ、17年の道
——早稲田美容専門学校でキャリアチェンジを果たした一人の中国人女性
「アジア財経インサイト」より転載
社会人経験を経て美容業界へ――本校で新たな人生を切り開いた李先生

本校には、年齢や国籍を問わず、新しい夢に向かって挑戦する学生たちが集まっています。
今年3月に卒業し、美容師国家試験にも合格した李先生も、その一人です。
中国・北京出身の李先生が来日したのは2009年。以来17年間、日本で生活を続けてきました。しかし、美容専門学校に入学し、さらに卒業後に母校で教員として働くことになるとは、本人も想像していなかったといいます。
「私は26期生で、今年卒業したばかりです。国家試験にも無事合格することができました」
穏やかな笑顔でそう語る李先生。その歩みは、本校が大切にしている『技術』『人間力』『文化教育』の価値を象徴する一つの事例と言えるでしょう。

「資格を持ちたい」――社会人だからこその学び直し
李先生が美容の道を目指したきっかけは、一般的にイメージされるような華やかな憧れではありませんでした。
「ある程度年齢を重ねていたので、資格が何もないことに不安がありました。何か手に職をつけたいと思ったんです」
将来への安心感を得るために国家資格を取得したい。その思いが学び直しの出発点でした。
もともとはエクステ関連の仕事に興味を持っていましたが、日本ではエクステ施術にも美容師免許が必要です。そのため、基礎からしっかり学べる美容専門学校を探し始めました。
学校見学で感じた「ここなら学びたい」という直感
本校との出会いは、インターネット検索がきっかけでした。
夏休み期間中に学校へ問い合わせを行い、見学に訪れた李先生。当日は学生が不在で静かな校内でしたが、その中で特に印象に残った場所がありました。
それは校内に設けられた茶室です。

「茶室を見た時、とても日本らしさを感じました。私は以前から日本文化に興味があり、お茶を飲むことも好きだったので、とても魅力的に感じました」
本校では美容技術だけでなく、茶道や着付けなど、日本文化に触れる機会も大切にしています。
「茶室にいると心が落ち着くんです」
その言葉どおり、李先生は学校見学をしたその日に入学を決意しました。
国家試験合格へ向けた2年間
入学後の学びは決して簡単なものではありませんでした。
しかし李先生は、毎日欠かさず登校し、遅刻や欠席をすることなく学習を続けました。
特に国家試験が近づくと、授業終了後も自主練習に励みました。学校が利用できる日は放課後も残り、土曜日も登校して技術向上に取り組みました。
本校では、国家試験対策として教員による指導はもちろん、学生が自主的に練習できる環境づくりにも力を入れています。
李先生もワインディングなどの基礎技術を繰り返し練習し、着実に力を身につけていきました。
留学生として学ぶ中では、日本語の専門用語に苦労する場面もありました。

「技術用語や授業中の説明で分からないこともありましたが、先生方やクラスメイトがいつも丁寧に教えてくれました」
こうした支えもあり、国家試験に見事合格することができました。
卒業後は母校の教員へ

卒業後は美容業界への就職も検討していましたが、在学中の学習姿勢や人柄、技術力が評価され、本校から教員として働く機会をいただきました。
「卒業後に学校で働くことになるとは思っていませんでした。本当にありがたいご縁だと思っています」
現在は教員として学生たちの指導に携わり、自らが経験した学びを後輩たちへ伝えています。
本校では卒業後も学生とのつながりを大切にし、業界で活躍する卒業生を継続的にサポートしています。
李先生のように、卒業後に教育現場で活躍するケースもあります。
美容とともに学んだ日本文化
李先生にとって、本校での学びは美容技術だけではありませんでした。
在学中は茶道の授業にも積極的に参加し、日本文化への理解を深めました。

「最初は美容と茶道が結びつくとは思っていませんでした。でも、技術だけでなく日本文化も学べる環境はとても貴重だと思います」
卒業後も、茶室は李先生にとって大切な場所であり続けています。
美容技術を学ぶだけではなく、人として成長できる環境が本校にはあります。
これから美容業界を目指す皆さんへ
最後に、これから日本で美容を学びたいと考える留学生や社会人の方へのメッセージを伺いました。
「何歳からでも挑戦することはできます。学びたいと思った時がスタートの時です」
また、李先生は日本の美容業界について、
「伝統を大切にしながら、一つひとつの技術を丁寧に磨いていく文化がある」
と語ります。
一人ひとりの挑戦を支える学校へ
本校には、日本人学生だけでなく、多くの留学生や社会人経験者が在籍しています。
年齢や国籍、これまでの経歴に関係なく、新しい夢に向かって挑戦できる環境があります。
確かな美容技術を身につけること。
日本文化や礼儀作法を学ぶこと。
そして、自分らしい未来を見つけること。
李先生の歩みは、その可能性を示す一つの実例です。
本校はこれからも、一人ひとりの挑戦を支え、美容業界で活躍できる人材の育成に取り組んでまいります。



